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インド−深夜、バナーラス駅のホームにて
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インドの駅は24時間オープンだ。(多分、大きな駅は。)
広い国土は1日では走りきれないので深夜に発着する電車も多いし、何よりこれだけ電車が頻繁に、しかも下手をすると何時間も遅れるようではタイムテーブルが当てにならない。
ゆえにインドの駅には夜でも乗客が普通にいて(店はしまっているが・・・)、日本の歌舞伎町よろしく、眠らない国インドと呼んでもいいんじゃないかと思うのだ。


そんな、深夜1時とはあまり思えない構内を、7時間遅れの電車に乗るためにホームへ向った。

教えてもらったホームは8・9番。どちらにつくかはわからないらしい。(不思議だ)
階段を下りると、8番ホームに電車が停まっている。しかしホームには電車を待つ人々がたくさんいて、だれもその電車には乗り込もうとはしていない。


聞くのが一番手っ取り早くて確実だ。
そう思い、近くにいた女性に声をかけた。


彼女も同じ電車に乗るということだったが、ホームはわからないらしい。まだアナウンスが流れていないようだった。しかし、同じ電車に乗る人を見つけたことだけで十分だった。あとはこの人についていけば電車をミスることはない。


その女性は観光でバナーラスへ来ていて、これから家に帰るところだと話した。あのお寺へ行ったとか、ガンガーに行ったとかそんな話しをしていると、銀河鉄道999のメーテルを思い出させる帽子(色は白かったが)をかぶった男性がやってきた。その女性の旦那だった。


電車到着までの間の立ち話が始まった。
お互いに英語が怪しかったので、地図を出したりジェスチャーを交えたりの会話をしていると突然電気が消えた。インドでは電気の供給が間に合わず停電することが多いと聞いていたが、遭遇するのは初めてだった。


メーテル帽の男性は携帯を取り出し手元の明かりを確保、奥さんに地面に置いたバッグが盗られないように注意を促す。さすが、なれた物である。

私はと言えば、こんなときのために持ってきていたマグライトをどこにしまったのか忘れて、暗闇の中ごそごそ探しているうちに電気が復活してしまった。


そんなハプニングもあり、いや、きっとインド人には日常茶飯事でハプニングでも何でもないのだろうが、とにかくその停電で私たちの話しは更に広がり、電車が来るまで一緒にいた。


女性の方は学校の先生をしているというだけあって、始終笑顔でやさしい感じだった。
旦那のほうは、あまり笑顔はないものの、電車に乗りなれていない私の手助けをしてくれようといろいろと教えてくれた。



私は2Aのクラスの車両のチケットを持っていたのだが、列車が来くるまで、どこに自分の乗る車両があるのかはわからない。そしてこの夫婦が持っていたのはSLクラスだった。
しかし二人は、「君の車両も探してあげるから」と言ってくれた。



やがて私たちが乗る長い電車がようやくホームに入ってきた。
皆自分の乗る車両を探すのに一生懸命だ。
なぜなら電車が長すぎるため、自分の車両を見逃すと端から端までかなり長い距離を歩いて探さなければならないからだ。

メーテル帽の男性はまず自分たちの乗る車両を見つけた。
かなり前よりにあったので、女性のほうは私に別れを告げ、先に荷物を持って車両を追いかけた。
だが、メーテル帽の男性は、私の車両を見つけるためにそれを追いかけず私と一緒にいてくれた。


電車はかなり長く、夫婦の乗る車両はどんどんどんどん離れていく。
あまりに離れてしまうと停車時間によってはたどり着けない可能性も出てくる。しかもまだ荷物はたくさんあり、移動自体が大変そうだった。



私は、もういいから、大丈夫だからと言うのだが、男性は私をほっておけないとしばらく一緒に探してくれた。しかし私の乗る車両はいつまでたっても現れる気配がなく、男性は探すのを諦めざるを得なくなってしまった。


荷物をいくつも抱え、はるか先へと行ってしまった自分の車両に向いながら、「荷物を置いたら戻ってくるから、そこにいて!」と叫ぶ彼に、「だいじょうぶ、自分でさがせるよ、ありがとう!!」と大声で言い、自分の車両を探した。


周りの人に聞きながら、自分の車両をなんとか見つけ荷物を置いた。もう一度外にでて、メーテル帽の男性が戻ってきていないかしばらく外を眺めていたが、ホームにはけっこうな人がいて探すのは無理そうだった。第一、本当に電車が長くって、まだ自分の車両にすらたどり着いていなさそうだった。


念のため、電車が再びゆっくりと走り出すまで入り口に立って外を眺めていた。
探しに行って御礼をちゃんと言いたかったが、日本と違って車両は中でつながっているわけではなかったので、諦めた。


お礼を言えなかった事が悔やまれたが、またひとつ、インド人に親切にしてもらった事がとてもうれしかった。




思い返せば、このバーナラスの駅ではいろいろなことがあった。
外国人用チケット売り場で話しをした韓国人、物乞いの兄弟、初めて買った素焼きコップのチャイ。
そして待合室で一緒に年を越したチビッコたちに、電車を探す手伝いをしてくれたさっきの夫婦。


こんな広いインドの、こんな狭い範囲でおこったいろいろな出来事。

もし、バナーラスではなくカルカッタを目的地に選んでいたらどうだろう。
きっと、別の誰かに会い別の何かを感じ、考えているに違いない。


全ての出会いは、私の人生の進む方向に多かれ少なかれ影響を与えている。
だから私は、全ての出会いには意味があると思うのだ。




その意味のある多くの出会いがあったバナーラスを、電車はゆっくりと離れていった。



DSC03778
いわゆる時刻表。
しかし駅名は主要なものしか載っていないので、駅で尋ねるほうが早い。



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